それでもウィルスはなくならない

 「こんなデマを飛ばして、どうするんだ。責任取れるのか。」と叱責されてしまうかもしれませんが、私としては一つの可能性として述べたいと思います。例えば、私たちは、下水道内の汚物から新型コロナウィルスがPCR法で検出されたと聞いただけで、ムード的にゾッとしてしまいます。しかし、そのようなことを危惧することは、実はまったくムダなのです。なぜならば、私たちは、付着していた新型コロナウィルスが、『手洗い』により手から落ちてしまうことを知っています。それが下水道内に集積することに、何の不思議もないのです。
 このように科学的あるいは論理的に考えれば、ムダな心配をしたり、不安になったりすることが、馬鹿馬鹿しいことがわかります。そうは言うものの、『手洗い』ごときでウィルス感染症が防げるわけがないじゃないか、と思う人も多いことでしょう。あれだけ世間を騒がせて災(わざわ)いを招いている元凶の、その一つの回避方法が『手洗い』だったなんて、とその効果を疑問視するのもよくわかります。もちろん、そうですが、だからと言って「『手洗い』なんかは、そのように目で見えてハッキリ効果がわからないから、もっと良い方法に切り換えるべきだ。」などと考えるのは早計です。冒頭に申し上げました「下水道内から新型コロナウィルスがPCR法で検出された。」という事実と向き合って、私たちはそれを冷静に受けとめる必要があると言えましょう。
 そう言えば、毎日メディアで報じられているいわゆる『新規感染者数』が、日本でも激増からピークアウトして激減しました。緊急事態宣言や蔓延防止措置も解除され、それに対しては世間も一息ついて、その一方では次の感染流行の波がいつ来るのかとビクビクしているというのが、現在の私たちの多数が抱いている心境だと思います。「全国的な減少傾向」という言葉さえ、最近のテレビを観ていると、聞かれるようになりました。
 それでは、新型コロナウィルス(特にデルタ株)はどこへ行ってしまったのでしょうか。私は、「地下鉄はどこから地下に入れるのか。」という昔の漫才ネタにあったように、「それを考えると夜も眠れない。」というくらいの疑問を感じていました。それに対しては、インドの某専門家さんが『ウィルス自壊説』を唱えています。インドではウィルス感染による犠牲者が多く出た一方で、ウィルス自体も壊滅していったという、それは、いかにもインド的な考え方のような気がしました。
 そこで、私も一つの仮説として、次のように考えてみました。『ウィルス置き換わり説』です。つまり、こうです。新型コロナウィルスの従来株やデルタ株などよりも伝播力(いわゆる感染力)の強い『(遺伝子的に)新型コロナウィルスかどうかわからないウィルス』の某株が、それらと置き換わっていたと考えてみましょう。そのウィルスは、私たちが新型コロナウィルスの従来株やデルタ株などのモニタリングである『新規感染者数』に気をとられている間にひそかに拡がってしまった(感染拡大してしまった)わけで、それが自然と新型コロナウィルスの従来株やデルタ株などと置き換わっていったと、私は仮定してみました。その『(遺伝子的に)新型コロナウィルスかどうかわからないウィルス』の某株がどこから生じてきたのか、それとも新たな変異種なのか、ということは誰も注目していないらしく、誰も研究していないらしいのです。しかし、これが私たち人類の盲点であることは確かです。
 これまでの新型コロナウィルス株が、さらなる変異をとげて、その勢力を盛り返すのか(つまり、感染拡大して『新規感染者数』を増やすのか)、それとも、その『(遺伝子的に)新型コロナウィルスかどうかわからないウィルス』の某株が変異して凶暴化して、私たち人類の健康を脅かして、原因不明の発熱や合併症などの発症と重症化を起こすのか、はたまた、さらに別のウィルスに勢力が置き換わってしまうのか、などと私の仮説の上では可能性が広がっています。そんな私の考えとしては、結局これからは、もっと起こりうる範囲の広い可能性を想定するべきだと思います。したがって、日本でウィルス感染拡大の第6波以降が来るのかどうかも、私たちの認識の仕方しだいというふうに、徐々に変わっていってほしいと思います。(それに加えて、巻末の重要事項の記述にも、目をお通しください。)

重要事項(『新規感染者数増減』の本当の意味での検証):
 とはいえ、今回の私のブログ記事は、現行の感染症対策を否定するものではありません。厚生労働省感染症の専門家さんたちの指導による現行の感染症対策は、これまでの新型コロナウィルスの増殖を各地域の現場で最低限に抑えるためという、必要不可欠な目的を持っております。病院外の現場、すなわち市中の、このウィルスの増殖を今のうちに出来るだけ最低限に食い止めておけば、再度感染拡大流行時の被害が少しでも少なくて済むことを目指していると考えられます。だから、マスクの着用からワクチン接種に至るまで、現時点で必要な予防対策への協力をおしまないことが病院外の市中では必要です。おそらく、それだけの効果があるだろうと予想されます。
 しかし、「なぜ日々の『新規感染者数』が激減したり、下げ止まったりするのか。」という疑問に対して、誰もが納得のいく明確な説明がなされていません。各地域の感染症の専門家さんからも複数の要因があげられていますが、「まさにこれが一番の原因だった。」とか「決定打はこれだった。」と言える原因はいまだに特定されていません。つまり、いわゆる『新規感染者数』の増減の根本的な原因が、現時点でさえ十分に分析されておらず、仮にモニタリングされたとしても制御不能(ノーコントロール)と多くの場合見なすしかないところに、現行の感染症対策の限界を思い知らされます。科学者や専門家はもとより、誰もそれに決定的な正解を出せていません。しかし、この不明点について探求することを怠り、いつまでも答えを出すのをためらっていると、これまで以上のパンデミックをこれからも何度となく繰り返すことになる恐れがあります。そのことに突破口を見い出すには、今よりももっと広い視野と見識から、その『新規感染者数』の増減の根本的な原因を解明していくことが必要と私には思われました。
 私はいつもそうなのかもしれませんが、確たるデータを持ち合わせていないくせに、やや学術的な記述になってしまいました。そんな片手落ちを、いつも私は私なりに反省させていただいております。ただし、それを上回るメリットを期待して、書かせていただいています。その根本原因を究明していくことへの重要性を知っていただくだけでも、かなり有意義だと私は思っております。