本業の徹夜続きの果てに

 私は自ら好んで徹夜をしてしまうのではありません。去年もそうでしたが、一人でキュウリとズッキーニを収穫・選別・荷造り・出荷していると、毎日どうしても作業時間が足りなくて、仕事か睡眠かのいずれかの毎日になってしまうのです。
 去年などは、午前3時にズッキーニが大きな黄色い花を咲かすの見ながら、井上陽水さんの『闇夜の国から』を歌いながら、一人でズッキーニを収穫していました。あたりは、まだまだ真っ暗な闇におおわれていたからです。
 何でそんな時間にズッキーニを採(と)っていたのかと申しますと、それを収穫して選別して荷造りして出荷するためには、時間を逆算して作業開始時間を決めなければならなかったからです。そうしないと、毎日決められているJAへの出荷の時間に間に合いません。その間に、キュウリも同じプロセスを踏みますし、地元の農産物直売所に荷造りし出荷する時間も必要です。それらが終わってから、栽培管理のための作業(水やり、除草、キュウリのツルの誘引など)を始めたかと思うと、すぐ夕方の収穫の時間になってしまい、夜遅くまでかかってしまうのです。
 そんなに仕事ばかりして儲かっているかというと、そうではない。一人の力でできる作業量は限られています。農地の借り賃を、地主さんに現金で返すので精一杯です。稼ぎなどはほとんどありませんが、それでも毎日の仕事が無事に回ってくれれば私としては十分なのです。
 今や農業は、上に述べたように、農作物を栽培して収穫するだけのいわゆる『第一次産業』ではありません。JAの目標としていた『第六次産業化』は大規模経営的な成功をしたとは言えませんが、個人もしくは家族労働のレベルでは、第六次産業化することを強いられてしまった言えます。実質上は『第六次産業』になっていなければ、農作物は消費者のもとに届かないで、生産者のもとで腐敗するだけになってしまうのです。私の場合も、毎日ちゃんと荷造りして決められた時間までに出荷先に送れなければ、一銭にもならないで、その野菜は腐るだけなのです。
 それはさておき、今年は、多忙な作業の中で、歌(もしくは詩)を作ってみました。井上涼さんの『びじゅチューン!』をもじって『べじチューン』なるものを作ってみました。大したことのない、ただのパクリなのですが、ベジタブル(野菜)の頭文字と音楽的な『チューン』を組み合わせたものです。そして、くだらぬ作品を作ってしまいました。よって、付録参照にしてみましたが、興味のない人は、付録を見なくていいと思います。別に何も悪意があるわけではなく、ただのお遊び、もしくは気晴らしにすぎないことを再三ここで述べておきます。井上涼さんの『びじゅチューン!』風に作ってみたのですが、ここのところの徹夜続きで、私自身が疲れているような感じです。


付録


『ベジ(タブル)チューン』


キュッ キュッ キュッ、 キュッキュッキュッ
キュウリが曲がる。
キュキュッと キュウリが曲がってる。
ピピンと ピーンと 伸びてほしいが
おにいさんに言われても
ラッ○ンゴ○ライ 聞けません!


ズッキン ズッキン ズッキーニの
ズッキーニの バキューン
ズッキン ズッキン ズッキーニの
ズッキーニの ズキューン


ズッキーニが曲がると 危ないぞ
野菜の武器さ ウェーポン
出荷先で 格下げされても
危険なキレは 変わらない


ズッキー ズッキー ズッキーニの
ズッキーニの バキューン
ズッキー ズッキー ズッキーニの
ズッキーニの ズキューン


お米大好き ○○○○ちゃん
お肉大好き ○○○○ちゃん
だけど 野菜は大嫌い


裏切り者の ズッキーニ
裏切り者の ブロッコ
関○ゼロに近くても 国産ものには勝てません


パートナーになれたとしても
国内競争 勝利の秘訣
海外進出 ケガのもと


(注・内容がちょっとヤバいので、〇字で伏せておきました。)