オスプレイを生で見てみたい

 ビニールハウスの中で仕事をしていると、時おり、ものすごい爆音を聞くことがあります。頭上が雲に覆われていると、その正体が見えずにがっかりします。空が晴れているとわかるのですが(自衛隊ジェット機はそれでも見えませんが)、それがマスコミの民間機のヘリだったり(そういえば、たったこの前、長野県で墜落事故があったのを私は知っています。)、ドクター・ヘリだったり、自衛隊の軍用機だったりが上空を通過していくのを見ることができます。自衛隊の場合は、一機または数機が隊列を組んで、例のプロぺラが2つの黒い機体が移動していくのですが、あんな鉄の塊が上から落ちてきたら大変だと私でも思います。また、住宅の密集している東京に住んでいた時でも、七機のマスコミの民間機ヘリが近所の火事の取材のために飛び交っていたのを私は見たことがあります。爆音をあちこちから聞いて、見上げる空が狭くなったのを体感したことがあります。
 しかし、最近仕事中に曇り空でヘリの爆音が聞こえてくると、オスプレイかな、オスプレイが飛んで来たらいいのに、と思うようになりました。テレビの報道などで耳にタコができるほど、オスプレイは危険だと聞いていたにもかかわらず、今の私はそう思います。沖縄の人々、防衛大臣、各県の知事の方々が、この問題で眉をしかめているにもかかわらず、庶民の一人の私はオスプレイという新型のメカを実際に見たくて仕方が無いのです。
 何で沖縄だけに配備なのだ。何であんな軍の基地と庶民の住居地が隣接して危ない場所で訓練なんかするのだ。日本の本土の方が、基地も滑走路も整備されて、安心して訓練できる、住民に対しても安全な場所がたくさんあるのにどうして、あんな危険な場所に配備するのか、私は疑問でした。日米安保の都合でしょうか。中国への見せしめでしょうか。韓国を警戒しているのでしょうか。沖縄を守る米軍兵を安心させるためでしょうか。でも、沖縄に行かないとオスプレイが見れないというのは不公平というものです。
 長野県知事に怒られてしまうと思いますが、松本空港に是非来て欲しいと思います。そうすれば、自衛隊機の飛行したルートを通る可能性が増えて、仕事中の私でさえオスプレイをじかに見ることができるかもしれません。どんなヘリコプターでも墜落の危険性があるのは当たり前だと、私は思っています。ぶちあけて言えば、墜落の可能性ゼロのヘリや飛行機など、この世に存在しないと思います。恐いもの見たさであることは間違いありませんが、ここが沖縄の島国で無い限り、決して人道主義に反している考えではないと思います。沖縄の基地負担を軽減することを、日本本土の私たちは、もっと考えるべきだと思います。
 なまいきを承知で、各地方の県知事さんに言いたいのですが、景気回復を公約に掲げている割には、思い切った考え方や発想の転換をされていないように思われます。あくまでも妄想ですが、あの石原慎太郎さんがもしもまだ東京都知事でいらしたならば、オスプレイ羽田空港に招致される手があったかもしれません。そうすれば、話題のオスプレイ見たさに人々が羽田に押しかけて、その入場者数が倍近くになったかもしれません。これほどの経済効果は他に無いかもしれません。日本全国を自ら巡業できる分、中国のパンダよりも、アメリカのオスプレイのほうが経済効果では上かもしれません。でも、それがあくまでも私の勝手な妄想であることは言うまでもありません。