わかっているようで、そうではなかった!

 天気予報の降水確率のことを、私は間違って理解していました。0%から100%まで、私は雨の降りやすさと雨の降る量や地域をごっちゃにして、それが降水確率であると思い込んでいました。0%ならば、その地域内の何処でもまったく雨が降らない。それは、まあまあ良いとして、100%ならば、その地域全体が必ず大雨が降る。その中間の確率は、雨の降る量か、それとも、雨の降る地域の広さの割合と(つまり、その地域の半分で雨がふるならば50%などと)思っていました。
 しかし、本当はそうではありませんでした。確率は、あくまでも確率でした。雨が降る降らないの確率なのです。降水確率は「予報対象時間の6時間のうちに、1ミリ以上の雨または雪が降る確率」を示しているそうです。私は、そのことを、最近本屋さんで見つけた『菊川怜の数学生活のススメ』という新刊本の中で見つけました。このブログでは降水確率について、さらに詳しく触れるつもりはありません。けれども、その本ではさらに、降水確率の見方をもう少し親切に説明しています。興味がある人は、この本を読むことをおすすめします。
 この本では、数学的に見ないとよくわからない日常生活の例が他にもいろいろと挙げられて、わかりやすく述べられています。例えば、マスコミの世論調査の正確さとか、個数と値段の違う同種の商品は値段の高い方が本当に『お得用パック』なのかとか、高速道路で速く走ったら時間短縮になるのかとか等々、普段の生活で私たちがちょっと気にはしても、ちょっと考えるのをやめてしまって、はっきりとした答えを出すのをやめてしまう問題があります。わかった気でいて、本当は何もわかっていないのです。この本に書かれているように、ちょっと数学的に考えてみるだけでわかることがあるのです。
 じゃんけんで負けない確率がそんなに低くないのに、私なんかは「負けたらどうしよう。」とつい思ってしまいます。また、猫が高いところから飛び降りても平気なのに、人間が同じことをして危ないのはなぜ?というのも、日常的に気になる事柄です。その問題の本質がわかれば、そんなに精神的に感情的にあたふたすることが無いわけです。冷静に物事を見て、考えることができるはずです。
 言い換えれば、日常的な物事を論理的に数学的に見て考えてみればこんなに面白いのだ、とこの本は伝えてくれています。面白い本を見つけたな、と私は思いました。