9月23日の夕方と夜に見たもの

 ここのところ天気が続いて、地元では稲刈りのシーズンになってきました。先日の台風で、地元の田んぼでもかなり稲が倒れてしまいましたが(私の借りている田んぼでもひどいことになっていますが)、それにもめげず多くの人たちがこちらにやって来て、あちこちの田んぼで稲刈りやらはぜ掛けやらの作業をしています。それを今日も見かけるようになりました。
 私のところでは、台風の前後でビニールハウスのケアや草刈りなどで忙しかったり、アルバイトの人がほとんど来なくて手が足りなかったりで、いろいろと大変です。来週さ来週あたりに稲刈りもしなければなりません。しかし、人手がないので、今年も何とか一人でこなさなければなりません。せっかく仕事があっても、一人じゃ何もできない。それでは悲しすぎると、私は考えます。
 ところで、ここ最近、今までの暑さがウソであったかのように急に寒くなって、体もやっとそれに慣れてきつつあります。もともとは夏の野菜であるきゅうりとトマトは、収穫できる量が自然と減ってきました。今までその収穫に費やしていた時間をほかの作業にふりわけたいのですが、あまり一人で無理をするのもどうかと思い、ストレスをためない方向で毎日の生活をしています。
 ところで先日(9月23日)は、午後から久しぶりに青空を見ました。夕方(午後6時10分ごろ)の西の空には、夕焼けを久しぶりに見ることができました。連日夕方は天気が悪く、曇りか雨(もしくは、ゲリラ豪雨)の日が今年は多かったようです。また、今まで夕方のきゅうりの収穫の作業に追われて、夕空をゆっくり見る余裕も無かったかもしれません。どちらにしても、久しぶりに夕焼けを見ました。
 夕焼けというと普通のイメージでは空いちめんの赤くなったものを想像しますが、私の言うそれは、もっとカラフルなものです。私は小中学生の頃、夕焼けの絵を画用紙に水彩絵の具を使って描きましたが、それはこんなふうなものでした。一番下に丘や遠くの山々があってその輪郭の接する部分には赤い色、そのすぐ上はオレンジ色、それから上に従っていくに連れて、黄色・黄緑・水色・薄い青色・濃い青色と変わっていきます。その色の層が、空の広域にわたっています。色相のグラデーションと呼ばれるもので、虹なんかもそうですが、その夕空はもっと色が重厚で、広い空をパステルで塗りつぶしたような感じに見えます。
 一般的に、夕焼けは、明日も晴れるという合図のようなものですが、その晩の夜空もすごくよく晴れわたっていました。とにかく見える星が多くて、まさに星空という言葉にふさわしい夜空でした。私はひどい近視でメガネをかけていますが、そんな私でも上を見上げると、かぞえるのが不可能なくらい多くの小さな星が空いちめんに散らばっていることに気づきます。
 先ほど述べたように、今年は天気の悪い日が多くて、特に夜になると曇りか雨になっていた日が多かったようです。朝になると、軽トラのフロントガラスに雨の大粒のしずくを発見しました。夜中のうちに雨が降ったことが、しばしばありました。だから、今年は雲一つない黒い空に星くずが沢山見える夜も多くなかったようです。
 でも、先日(9月23日)の夜は、久々にそんな夜空になりました。海抜五百か6百メートルの丘の上で澄んだ空気を通して見える無数の星たちは、まるで天の川(の星々)を空いちめんに均一に流した感じに見えました。