私の本業 年末の試練

 レンタル・ビニール・ハウスの中は片付いたのですが、来年の準備として毎年の今時分は、堆肥を入れています。堆肥といっても、近所には牛や豚などがいる牧場とかは無いので、動物性の堆肥は手に入りません。そのかわり、きのこ屋さん(きのこ栽培工場)や野菜カット屋さん(カット野菜製造工場)があります。動物性の堆肥よりも臭いや菌がきつくない、植物性の堆肥を入手しています。
 長野県には、きのこ栽培工場が少なくなく、おがくず(おが粉)をきのこの栽培に使います。栽培したきのこの抜け殻として廃棄物ができます。それが堆肥の材料になるため、カット野菜工場でもらって、たまねぎの皮とか野菜カットくずとかと混ぜて、堆肥置き場に積んでおくと発酵して、2〜3年くらいで土に変わります。私はそれを買って、堆肥として使います。
 1週間前、私はカット野菜工場へ行きました。堆肥を2トン車で4台くらい運んでもらうことを依頼しようとしました。ところが、例年になくカット野菜の注文が多いことと、年末であることのためにその工場は忙しいそうで、私の依頼は断られました。そのかわり、堆肥置き場から自由に持って行っていいから、あとで軽トラで運んだ台数分を精算して欲しいと言われました。
 そこで、2日間くらい車両点検と堆肥運搬のための準備をしてから、私は堆肥置き場のある丘の上に行って、堆肥を積んで運ぼうとしました。が、ここでトラブルが発生。堆肥置き場の入り口付近が、堆肥の山から流れ出た液肥と、前日の雨でぬかるんで、湿地のようになっていました。雪道でも大丈夫なスタッドレス・タイヤと四輪駆動をもってしても、その土のぬかるみに軽トラが一度はまってしまうと脱出不能になってしまいました。しばらく悪戦苦闘しましたが、結局、JA営農センターの指導員の人に電話して現場に来てもらいました。指導員の人の車に引っ張ってもらって、やっとぬかるみから抜け出ることができました。軽トラを軽くするために、積んでいた堆肥をすべて降ろしてしまったので、結局その日は堆肥を運べませんでした。
 次の日は、またその堆肥置き場に行って、湿地に降ろした堆肥で地面をならして、踏み固める作業をしました。しかし、それでも足場がめり込んでしまいました。この状態では、軽トラが通っても、タイヤが地面にめり込んでしまい、前日と同じことになってしまいます。私は、ホームセンターへ行って、安いベニヤ合板を何枚か買ってきて、軽トラの通り道に敷きました。堆肥を載せて軽トラで通ってみたら、ベニヤ合板は割れてしまいましたが、タイヤは地面に沈まずに済みました。堆肥を軽トラの荷台いっぱいに積まなければ、かろうじて運べることもわかりました。
 それにしても、堆肥をスコップで荷台に積んで、軽トラで運ぶだけで、ずいぶんと苦労してしまいました。今回初めて挑戦したこととはいえ、なかなかすんなりいかないものです。しかし、いずれはこのような作業も、なるべく人に頼らず自分自身でやっていかないと、仕事が進まなくなります。今回の経験は、将来のための糧とすることにしました。