一つの気づきを自ら学ぶ

 時期も時期でありながら、先日1月28日(金)の夕方に、地元のいつものスーパーマーケットに3日ぶりに軽トラで買い物をしに行きました。店内は人がそれほど多くなく、咳をしている人もいませんでした。そんな夜の10時から11時の間くらいに、毎日の習慣で私は血圧測定をしました。最高血圧最低血圧と脈拍数を測りました。すると、脈拍数だけが100を超えていました。何度測っても、血圧はいつも通りなのに、脈拍だけ少し速くなっていました。屋内の寒さもここ数日間と同じくらいでした。だるさも悪寒もなく、鼻や喉にこれといった症状も見当たらず、脈拍数だけがちょっと気になりました。
 ちょっと眠気がしたので、いつものように布団をかぶって眠りにつきました。最近の私にしては珍しく、ちょっと布団をけ飛ばして、頭と顔を冷やして、鼻づまりになりました。これは何かおかしいなと思いまして、次の日(土曜日)の昼間まで、頭から布団を被って体を冷やさないようにして、しっかりと寝て休んでいました。少し鼻と喉が風邪症状になりましたが、幸い熱も出ず、その風邪症状も寝床で休んでいるうちに直ってきました。もちろん、脈拍数も90から80くらいに収まっていました。
 このように自覚症状から判断して異常を発見するためには、大切なことがあることを忘れてはいけません。日頃の状態を何らかの方法で知っておくことがいかに大事か、ということです。そう考えると、体温計の測定を毎日することもまた、意味があると言えましょう。私の場合は、毎日朝晩、血圧計の測定をしています。それによって自覚症状だけでは気づきにくい、体調の変化を知ることができます。それで、風邪症状があっても、早めに対処して、それをこじらせずに治すことがたやすいわけです。
 昨今の、オミクロン株にあわせた感染症対策を吟味してみると、感染力がますます強くなって「誰が感染してもおかしくない。」というメッセージが出ているとおり、いかなる感染症防止対策をとっていても、知らない間にうつってしまうことが多いようです。それが、新規感染者数のグラフ上の急激な増加に表れていると、私は理解しました。そのグラフや表の数値を見て、危機感をおぼえて、わけがわからなくて闇雲に恐れている人が多いことでしょう。PCR検査や抗原検査キットの供給が足りなくなっている現状に、それは顕著に表れています。しかし、こういう時だからこそ、現状を公正にみていくことが誰においても必要とされるのだと、私は思います。
 すなわち、今回は、PCR検査や抗原検査よりも早く、その感染力のせいでうつってきたことに気づいて、その風邪症状を放置しない(こじらせない)ならば、かなり軽い症状で済んでしまう可能性が大だということです。そんな普段のあなたを一番知っているのは、実は、あなた自身だということに、改めて気づいて欲しいと思います。要するに、『自分自身の健康観察』とは、そういう「『普段のあなた』を一番よく知っている、あなた自身の観察と、早期の判断と対処」ということなのです。
 とはいえ、私の10代20代30代の頃を思い出してみると、必ずしも私自身のことはわかっていませんでした。毎日の健康状態に関心がなく、無茶な仕事と生活習慣の連続だったと思います。心身を省みることなく、若さに任せて酷使していたのが事実でした。だけれども、10年間くらいの節目で少しずつ生活習慣を変えていかないと、人間として生きのびられないのは、誰しもが経験とするところです。この機会を、一つの気づきのチャンスをとらえて、自らそれを学んでみることも、よろしいと思います。いかがなものでしょうか。