私のプロフィール 自分の知らない自分

 人は、自分自身のことをどれだけ知っているのでしょうか。他人から言われて初めて、自分の知らない自分の姿に気付くことがあります。そう滅多に無いことなので、そういう話を人から聞かされると、私の場合よく憶えています。
 3才か4才の頃、私は機嫌が悪くて泣いていた時、小林幸子さん(当時9歳くらい)がテレビに出演して歌いだすと、いつでも泣き止んだ。ということが、あったそうです。そのことを私はまったく憶えていません。私の母から時々そのことを聞かされるのですが、どうしても信じられず、私以外の私がいたのではないか。別のもう一人の私がいたのではないか、と思ってしまうのです。
 今となっては、真相はわかりません。けれども、そういう自分、つまり、忘れっぽい自分もありだと思います。子供の頃のことを何もかも憶えているなんて、天才でしょう。自分は少なくともそうではない。だから、過去にとらわれずに生きていけるんだ、と思えるのです。