はじめまして

 皆様、はじめまして。私、黒田国男(本名)と申します。現在私は、長野県上田市殿城で自営業を営む、ごく普通のおじさんで、二人のアルバイトを雇っています。50代のおばさん(お孫さんがいます。)と20代のおにいさん(奥さんとお子さんのいる会社員)にアルバイトとしてたまに作業を手伝ってもらっています。
もともとは東京生まれの東京育ちの私が、この地に来たのは今から6年ほど前で、地元の80代のお爺さんに教えて頂きながら農業活動を始めました。ここもまた、高齢化による地域の衰退が顕著でして、まわりを見回しても、お爺さんやお婆さんばかりです。
 20代から40代までの特に女性がほとんどいない。いても既婚の女性ばかりです。独身の女性は皆、高校を卒業すると都会へ行ってしまって、ここにはいない。あとは、小学生・中学生・高校生しかいない。
 いつまでも一人身の私が、よくもこんなへき地に来たものだと自ら感心してしまいます。実際私は、ずっと年の離れた女子中学生や女子高生に興味はわきませんから、結局私の身の回りに女性は一人もいない。けれど、それがかえって心地よかったりするのです。現実の女性関係に悩まされない分、今は幸せなのかな、と思ってしまう。テレビドラマを見たり、レンタルビデオを借りてきて、自分の好きなドラマを好きなだけ見られて、自分の好きな登場人物を見つけて、架空の世界に遊ぶことができる。
 農作業という現実のお仕事と、ドラマ鑑賞という架空の楽しみとのバランスがとれていることが、何よりも心を元気にしてくれる。現実と虚構を一緒くたにしないで、現実は現実として、虚構は虚構として、区別して受け止める事がいかに大切かを最近つくづく思うのです。