災い転じて幸運となせるか?新たな挑戦!

 今年もかれこれ大晦日となってしまいましたが、それほど反省の多い一年間となってしまいました。とにかく今年は、私にとっては、学ぶべきことや知るべきことの多い年でした。そのため、どうしても、このブログ記事を書く時間的余裕が十分にありませんでした。
 ところで、今年も年末になって、今年を漢字の1文字で表すとしたら何になるか、といった行事が先日あったのですが、その日は、地元のJAきゅうり部会で埼玉の農薬製造工場へ視察研修に行っていて、そっちのことにかかりっきりになっていました。後日テレビやネットで確認したところによると、今年の漢字1文字は『災』だということがわかりました。自然災害や人災などによる事故や不幸を多くの人が感じていた今年一年だったということがわかります。
 私自身にそのことを照らし合わせて考えてみても、この一年、大小いろんな災いがあって、そのたびに苦労したな、と思い返します。つい最近も、12月に入って、キュウリ栽培や稲作に使った田畑の片づけをしていたのですが、半年くらい動かさなかった耕うん機を動かすことができずに苦労してしまいました。1日目に、エンジンオイルを交換したり、保守点検を自前でやってみたのですが、そのディーゼルエンジンが回らない。重たい鉄の機械で手で押したり引いたりすることもできず、JAの農業機械センターへ持っていって、故障個所を診てもらうこともできませんでした。仕方なく、その農業機械センターに行って、エンジニアの方に不具合の状況を話して、アドバイスをいただきました。
 そして、2日目3日目と、自前で修理点検を繰り返していたのですが、それでやっとその機械はエンジンが始動しました。それから、30アールの田んぼを6時間かけて土おこしすることができました。また、今回の機械修理で、ディーゼルエンジンの燃料パイプの空気抜きの方法もわかって、実際に試すことができました。それでわかったのですが、その数日前かに、氷点下のものすごく寒い日が続いていて、エンジンの排気口に詰まっていたススがその寒さで凍結していたのが、そのエンジンのかからなかった原因のようでした。
 また、12月に入って、こんなこともありました。私は、ビジネス用(つまり、ビジネスユース)の中古パソコンをいわゆる『趣味のマルチメディア・パソコン』として利用しています。説明が遅れてしまいましたが、私が趣味の一環としてパソコンを使い出したのは、意外と古く、1980年代からです。その中でも、自前でプログラムを組んで、写真などの画像データをパソコンの画面に出して、見て楽しむなどの趣味は、今でも続いています。(最近は、高解像度コスプレ写真などの巨大ファイルを狭い画面で観賞できるようなプログラムを作ったりして楽しんでいます。)ところが、先日、ネットからダウンロードした動画編集ソフト(フリーソフトのもの)をそのパソコンに入れて操作していたら、突如としてパソコンが誤動作してしまいました。最初は、扱った動画ファイルがアクセスできなくなるだけでしたが、そのうちに、ファイル操作がおかしくなって、コンピュータの動作そのものがのろくなりました。ついには、パソコンの電源は入るものの、ウィンドウズOS自体が立ち上がらなくなりました。
 これは大変、ということで、秋葉原電気店で以前買ってあったウィンドウズ8のDVDを使って、様々な復旧方法でシステムを回復しようとしましたが、どれもうまくいきません。それどころか、その復旧方法のいくつかは、膨大な時間を必要として、四六時中、問題のパソコンの電源を入れたままにしておかなくてはならなくなりました。その中古パソコンは、ビジネス用に作られていたので、ハードウェアが多少頑丈な作りになっていました。けれども、過去に多くのパソコンをお釈迦にしてきた私にとって、そのことはあまり当てにはできませんでした。実は、これが今年の最後に直面した私の最大の災いとなりました。
 その中古パソコンの復旧問題と2週間以上も、格闘する破目となりました。今となって考えてみると、機械の動作がおかしくなった時点で買い替えたほうがよかったのかもしれません。しかし、そのパソコンを廃棄することに抵抗感があったことと、私自身に昔のコンピュータ技術者としてのプライドがあったことが、さらに、このトラブルに輪をかけて災いしてしまったようです。
 ただし、そうした災いの連鎖だけが全てでなかったことは、ハッキリと述べておかなければいけません。いかなる災いにも、悲しみや残念に思えることは付き物です。けれども、そこから教訓や方策や新しい物事とか技術を学び取ることも、大切なことだと思います。それも、折角のチャンスだと思って、その苦境から逃げずに、敢然と立ち向かっていくことも時には良いのかもしれません。
 事実、私は今回のパソコンのトラブルで、ウィンドウズOSの復旧方法が、その不具合の段階に合わせていくつもあることを学びました。コンピュータの長いディスクアクセス時間中に電源を切ると、ディスクのデータ構成が壊れます。物理的にディスク装置の一部が壊れて、セクター不良になっていることが、しばしば昔のパソコンのディスク装置にはありました。現在のパソコンのディスク装置では、そこまでなっていなくても、クラスターの構成が少々おかしくなっているだけで、ウィンドウズを始めとするシステム・ソフトウェアが正しく動かないということがあるようです。今回のトラブルで、そうしたことが私にはよくわかりました。
 復旧方法をいろいろと試した挙句、望ましい結果がどうしても得られないことに気がつきました。結局、パソコンの内蔵ディスク装置をまっさらにして、ウィンドウズ8を新たに入れ直しました。がしかし、故障前のコンピュータの速さが戻りませんでした。この中古パソコンは、購入時にウィンドウズ7で動いていましたが、後に私はウィンドウズ8にアップデート(更新)しました。その時以降も、コンピュータの速さは落ちることがなかったので、そのまま何も調べずに使っていました。しかし、今回のトラブル以降は、シャットダウンした機械の立ち上がりが30分以上もかかるようになってしまいました。一体何が原因なのか、どうしたら電源投入後の立ち上がりを速くできるのか、などということを、探求する日々が続きました。すると、ウィンドウズOSには、大容量ハードディスクの中で頻繁に使われるデータを高速で読み書きできる仕組みとか、特定のディスク装置の読み書きを速くするデバイスドライバーとか、ウィンドウズ自体のディスク管理ユーティリティ(ファイルのインディクス管理、ディスククリーンアップ、デフラグなど)とかがあることを改めて知りました。しかも、それらを全て活用したとしても、必ずしもそのトータルとして、ウィンドウズOS自体が速くなるとは限らないこともわかりました。おそらく機能や性能のだぶりがあって、一度データを読み込むところを何度も読んでいてタイムロスが発生してしまうのかもしれません。
 そんなわけで、あれこれ回り道をしているうちに、いくつかの仕組みのより良い組み合わせを発見して、ウィンドウズが10分以内に立ち上がって、操作して使えるようになりました。ところが、この新たなシステムに変わって間もなく、さらに違う災いと遭遇することとなりました。これまで普通に動いていたフォトというアプリを使おうとして立ち上げると、写真データの数の多さから頻繁にダウン(終了)してしまうようになってしまいました。任意に選んだ写真データを画面に出すプログラムは作ってあったのですが、写真データを順次閲覧するようなアプリはまだ作ってはいませんでした。これまでは、フォトというアプリにそれを頼っていたのですが、それが使えなくなってしまいました。そこで、私の作った従来のプログラムを、写真データを順次閲覧できるものに改造して、フォトというアプリの代用としました。
 こんなふうに、そうしたトラブルなどの災いが起こるたびに、これまでとは違うやり方を発見したり、そこから学んだり、ということがあるものなのです。そうした災いにあって悲観することは仕方ありません。けれども、そこから得た教訓とか、学習したことというのは、いずれ悲しみが楽しみに変わる前兆と言えましょう。
 勿論、あらゆることが「禍(=災い)転じて福となす」となるとは限りません。そこには当然の事ながら、いばらの道が続いているかもしれません。しかし、それができるかできないかは、やってみないとわからない、というのも真実だと私は思います。そうした何らかの兆しとか小さなチャンスとかを誰もが見い出せることを、願ってやみません。