跳躍に早くもブレーキかかる

そういえば、年が明けて跳びはねているのは、日々の新型コロナウイルスの新規感染者数ばかりのようです。どんなに感染症予防対策を徹底しても、感染経路が断たれないようです。今回のブログ記事の後半で、私の最終防衛線について述べておきます。が、その前に、3日前に私が遭遇した困難について述べておきましょう。

 3日前に、私は、地元の農産物直売所に5kgの袋分けで精米を出荷するために、30kg袋の玄米を素手で運んでいました。その時に、左の手首に違和感をおぼえました。脈拍も速くて、体の具合も悪そうだったので、早めに床に伏したのですが、しばらく眠って夜中に目が覚めました。目が覚めた原因は、左の手首が痛くなっていたからです。

 1月のこの時期に、手首や足首がはれて痛くなるということは想定外でした。しかし、地元の自治体の健康診断からの検証結果が出ていて、そうなるタイミングに尿酸値と中性脂肪値が高くなっていることを、指摘されていました。これは私の推測ですが、お正月前後にご飯や肉や卵を摂取しすぎて、あるいは、アルコールの接種し過ぎでカロリーの摂(と)り過ぎがあったようです。長野県の冬の寒さに負けまいと、向きになって過食していたのです。そして、30kgの玄米の袋を、無理して持ち上げて運んだために、左の手首を捻挫してしまいました。

 私よりも若い人たちから見れば、片手の手首あるいは片足の足首1ヶ所くらい怪我をしても、日常の生活にそれほど支障がないと思われがちです。けれども、怪我をした身になってみると、仕事はおろか、普段のちょっとしたことまで、困難もしくは時間超過にさらされます。結局、体の一部が痛みをおぼえて、行動のバランスがくずれてしまい、体を思うように自由に動かせなくなります。

 私は、はれた左手首の痛みに、目が覚めたり、そのストレスで眠ってしまったり、を繰り返していました。とうとう、今日から2日前は、地元の農産物直売所が定休日だということもあって、1日中、布団の中に潜り込んでいました。左の手首は、更に痛くなってはれ上がりました。後で気づいたことですが、この時期の私自身にそんなにストレスや疲れなどがたまっていたことに、少し驚愕していました。

 しかし、私は、痛み止めの薬に頼ることを、数年前にやめました。以前、市販の痛み止めを足首の捻挫のために、服用したことがありました。すると、鼻血が出てなかなか止まりませんでした。その時は、鼻血が出てきっかり30分で止まりました。それから、その痛み止めの効能書きを読んでみたら、「鼻血が出たら、服用を中止してください。」と書かれていました。私自身、何をやっているんだろう、と思いました。

 そして、昨日の朝、少しだけ左手首の痛みが引きました。見た目は、さらに赤くはれ上がって見る影もありませんでした。けれども、冷蔵庫には、タンパク質を摂取するための食べ物が残っていませんでした。また、のどの渇きを潤すための飴類もほとんどありませんでした。すなわち、スーパーマーケットにそれらを買いに外出しなければなりませんでした。ところが、軽トラに乗ってみると、マニュアル車なので、左手で変速ギアを操作しなければならず、痛くて動かない左手首のために、それが不可能であることを知りました。またもや、左手首の痛みからストレスで、2時間ほどその車内で眠ってしまいました。

 その日の日中も、お天気は良く、13時半を過ぎていましたが、徒歩で一番近いスーパーマーケットへ行きました。山の中の近道を通って、往復2時間かかる計画で行って来ました。途中、狭い山道が凍結していて、足が滑りそうになりましたが、何とか16時前に戻ってくることができました。

 鮭の切り身とサバの切り身、ハーブ入りののど飴と、ハーブが入っていないノンシュガー飴を買ってきました。今だけ役立てばいい物を買ってきました。そして、今日は、地元の農産物直売所が休みではなかったものの、大事を取って休むことにしました。痛む左手首をしっかり治さないと、今回の私が踏んだブレーキが無駄になってしまう恐れがありました。ここで一歩立ち止まり、自重することが賢明だと思いました。

  そういえば、スーパー店内でレジを通過して、買った商品をエコバッグに入れていると、私の近くで働き盛りのお兄さんが突然来て、買った商品をそそくさと空き箱に詰め始めました。そのお兄さんが、私の至近距離で、尋常ならぬ咳を連発していました。その様子が余りにも苦しそうなので、私は思わず手を止めてしまったくらいです。彼は、そそくさと店の出口へ行ってしまいましたが、ウイルスの感染状況が切迫してくると、ああいう人も出てくるんだな、と思いました。一般常識では、働き盛りの40代50代の大人が、そのような感染症にかかりづらいと思われているでしょう。しかし、事実は逆だと思います。残念ながら、自らの危機状態に気づけずに歩き回ってしまい、感染症をこじらせて、手遅れになりそうになって救急車に運ばれるケースではないかと、私には思えました。他人がどうだろうと、自身に目を向けることが、自身を救うことになると、私は思いました。

 そんな、昨晩から夜中にかけて、私は、ハーブ入りののど飴をなめながら、ほぼ上を向いて寝ていました。すると、喉元から胸にかけて、むずむずして目が覚めました。ハーブがそこでとどまって、ひりひりしている感じでした。その飴をなめ終えて、ハーブなしのノンシュガー飴をなめたところ、何かが気道にひっかかっている感じがしました。そこで、左手首の痛みを気にしながら、体全体を左横向きにしました。すると、気道が確保されて、なめた飴の唾液とともに、何かが胃の方へ流れたようでした。間もなく、胃の中で、グ~グ~という最近聞き慣れていない音が何度か聞こえました。

 その後、私は、気道がすっきりして、胃腸も普通どおりになったので、眠りにつくことができました。インフルエンザに感染した時の私は、気道が詰まりそうになったり、胃の中で奇妙な音がしたりという経験がありません。とすると、あのスーパー店内で苦しそうな咳をしていた働き盛りのお兄さんは、やっぱり新型コロナウイルスにおかされていた可能性が強いと言えます。私は、昨日あのスーパーから帰ってきてから、今日にかけても本当に誰にも会っていません。これでまた一つ、感染経路をつぶしたということで。感染症の専門家さんやウイルスの専門家さんに自慢したくなりました。