新規感染者数を久々に知って思ったこと

 最近、某テレビ局のニュース番組で、新型コロナウイルス感染症に新たにかかった人の数を、久々に知りました。巷では、外国人観光客に対する規制緩和や、新規感染者数の下げ止まりへの不安とか、気になっている人が少なくないようです。検査で陽性が出た人の容体が急変したり、後遺症が残ったりする人への心配も、依然取りざたされています。

 しかし、テレビでそのように騒いでいることに対して、私はこう思います。この手の感染症をこじらせると、大人は子供より重篤化しやすい。特に、初老?の私よりも若い人たちは、そもそもこの手の感染症には不慣れなため、感染したらば自宅で絶対安静ということを知らずに、容態を悪化させたり後遺症に悩まされていたりしているように、思われます。

 という私は、小学2年の時は『はしか』で、小学4年の時は『水ぼうそう』にかかって、高熱が2週間くらい続いて、自宅で布団に伏して絶対安静にしていました。いずれも1カ月近く学校を休んでいました。(『はしか』も『水ぼうそう』も『おたふく風邪』も、現代ではウイルス感染症であることがわかっています。いずれも、別々のウイルスなので、その遺伝子が違います。いずれも、その試薬が違うPCR検査がありますが、症状を診ればわかるので、新型コロナウイルスほど使われていないようです。)

 今度の新型コロナウイルスに関して私の場合は、今年8月の下旬に4回目のワクチン接種をしたこともあって、何とか無事にやっています。ウイルスは(科学的な見地として)世の中からなくならないものの、人前のマスク着用などによって感染させられるウイルス量が緩和されていることは明らかです。また、2年前の5月頃から地元の街中あちこちで、感染症予防対策がとられるようになって以来、私の体温が37度を上回ることはなくなりました。結局(専門家さんはちゃんと教えてくれませんけれども)各人が免疫能力を向上させることが大切なのです。そのような理屈を考えつつ、日々を過ごしております。

 専門家さんに成り代わって、この手のウイルス感染症に対する傾向と対策をまとめてみましょう。カッコ内に、その拠りどころとする科学的な基礎知識の分野を示しておきます。

1. 新型コロナウイルスと呼ばれるウイルスが、この世からなくなることは、私たちが生きている間は100%ありません。(ウイルス学)

2. だから、各人の免疫力の向上が大切です。発熱や感染時には、なるべく早めの体の絶対安静と、高熱後に残る身体ダメージを回復させることが重要。あるいは、ワクチン接種によってウイルス感染を疑似的に体が経験して、免疫機能を発達向上させておくことも重要。(免疫学)

3. マスクの着用に代表される、様々な社会的な感染症予防対策は、いずれもウイルス感染を完全に遮断するものではなく、感染させられるウイルス量を緩和させるためのものである。それぞれが、あえて微量で微弱なウイルスに接触して、各人の免疫能力を少しずつ活性化していくことを目指す社会的なツールの一種である。これからは、むしろ、そのように見方を改めるべきである。(注・これは、ウイルス学と免疫学から私黒田が導き出した特異な見方です。)

 以上3つの要点から言えることは、もうこれでこのウィルス感染症とは無関係に生きて行ける、とはならないということと、かといって、このウイルス感染症をずっと気にして心配し続けるわけにもいかないことです。これらのことから「ウイルスに感染することを心配する」のは、精神衛生学上、極端に良くありません。事実過去には、自殺者も出ています。つまり、このウイルスに感染して高熱が出たからといって、パニックになってはいけません。それなりの措置をとれば、他人には迷惑がかからないし、苦労して自力で乗り越えられるかもしれません。

 一番怖いのは、免疫不全で死に至ることと、免疫力の不足による重篤化や容体急変です。現在のところ、各人の免疫能力を計量化できませんし、たとえ計量化できても、どれくらいそれがあれば命が助かるかはわかりません。それは、どれくらいのウイルス量を吸い込んだら、ウイルス感染症にかかってしまうのかがわからないのと同じと言えましょう。

 ただし、計量化できないから、計測できないから、免疫能力やウイルスの量的なものが、この世に存在しないと考えるのは、私は科学的でないと思います。計量化できなくても、計測化できなくても、すなわち、数値化できなくても、現時点で因果関係が認められる限り、私たちの脳内で論理的にデータ処理すべきだと思います。

 したがって、私は、ウイルス学の成果によって、新型コロナウィルスの本質をとらえ、免疫学の成果によって、このウィルス感染症を私たちの体がどのように克服していくべきなのかを考えてみました。それによって、現在の日本の感染症対策は、間違っていないことが検証されたと、私は思いました。本当の問題は、以上私がここまで述べてきたような、科学的な裏付けが、国民の間でこれまで議論されていないことだと思います。「ただ何となく、みんながマスク着用しているから、それを自発的にやめられない。」といった問題も、そうです。

 マスクを外さない言いわけとしては、(私もそうですが)それでもいいと思います。私が問題としているのは、何のメリットも知らずに、それに盲従してしまう、という日本人の意識の悪い癖です。何の新しい価値観にも触れずに、みんなと同じにしていないといけない、そうしていないと安心感が得られない、とそんなふうに思って生きていくのは、もったいないと思いますが、いかがなものでしょうか。そのことを問題提起して、今回のブログ記事を終わりにいたします。