久々の雪掻き

 ここのところ気象予報通りの天気になっています。ここ数日暖かさが感じられてきたので、苗の準備をあわてて進めていたのですが、今日は、予報どおりに大雪になってきたので、直売所にお米を出荷するなどの別の作業にきりかえたり、JAの営農センターから今年の作付けに関して話し合いに行ったり、といろいろ作業に追われています。
 さらに、数年ぶりにアパートの前の道路を空が暗くなる前に雪掻きしました。もともと農作業でアルミスコップとゴム手袋とゴム長靴を使っているため、それらを軽トラに載せてアパートの前に持って行きました。それらを雪掻きに転用して、難なく作業を片付けました。
 今回の雪は、東京ではボタ雪と言いますが、長野では上雪(かみゆき)と言うらしく、前回降った粉雪とは違って、綿のようにふわふわした雪で、粉雪よりも水分があって、凍結すると重くなる雪です。毎年この時期になると、低気圧が日本列島の南岸に沿って移動する時に降る雪です。天気が悪くなるので、気温は下がりますが、厳しい冷え込みはおさまります。
 長野では、春になる前に降る雪ですが、積もると重たくなるため、ビニールハウスの上に積もるとその重さで、ビニールハウスがつぶれることがあります。幸い今年は、ビニールハウスの屋根のビニールをまだ外したまましているため、重たい雪でビニールハウスがつぶれる心配は私の場合はありません。今年の場合は、JAから借りているビニールハウスがつぶれることを心配しての雪下ろしをしなくて済みました。もしつぶした場合は、その後の作業が遅れるばかりでなく、その弁償の義務も負うことになります。
 案の定、ビニールハウス周辺では夕方までに15センチから20センチくらいの積雪がありました。ビニールをあわてて屋根に貼らなくてよかったと思います。しかし、丘の上のアパートの駐車場に隣接している道路には10センチ位の雪が積もっていました。まだ雪が止まずに降っている状態でしたので、もしそれを片付けないでおくと、明朝には凍結して路面がツルツルしてしまい、確実に車が滑ってしまいます。降雪量が少なくても、路面の凍結は怖いものです。前回の粉雪の場合は、日中の日差しで道路の雪は融けてくれました。でも、今回は天気が悪くて地面に落ちた雪が解けません。それが雪掻きを今回はした理由でした。
 私の車は、スタッドレス・タイヤをはいていて、四輪駆動でも走ることができます。しかしながら、運転の仕方を間違えると危険です。チェーンをつけていたとしても同じ危険があります。急にハンドルを切ったり、急にブレーキをかけたりすると、確実に車は滑ります。急ハンドルと急ブレーキがいけないのと同じように、スピードの出し過ぎも車がスリップして制御不能になる原因となります。坂道の上り下りは、なるべくまっすぐに上り下りするべきで、蛇行するとタイヤが滑って危険です。いつもどおりのスピードで運転したり、雪が邪魔だからと無理にスピードを上げたりするのが、とても危険です。車がスリップしないように、時間に余裕を持った移動が大切です。でも、できれば雪が十分に融けるまで、無理な外出をしないことが一番安全な策だと思います。
 ところで、東京に住んでいた頃は、今から10数年前に23センチくらい積もって、家の前で雪掻きをしたことがありました。さらに、私が小学生の時には、30センチ以上も東京で雪が降って、雪だるまとか、小さなかまくらとかを作った記憶があります。ところが、8年前に長野県の小諸・佐久・上田に来てからは、雪だるまとかかまくらとかを見たことが一度もありません。誰も作っていないように思えます。もしかして、毎年雪が降る地域では、雪だるまとかかまくらとかいうものは、観光事業の目的でもないかぎり、今は作られていないのではないか。と、ふと私は思いました。子供たちとかが学校で作ったとかいう話題も、ここ数年はテレビでは見たことがありません。雪掻きの作業で手いっぱいで、雪だるまとか、かまくらを作っている余裕など、今は何処にも無いのかもしれません。