私の本業 最近の天候不順について一言

 長野県では、ここ2,3日間の朝方に霜が降りると、天気予報などでは教えてくれます。例年通り、長野県では遅霜の時期が来たな、と私は考えます。いつもの年だと、天気予報で教えてくれる前に、不意打ちを食らうこともあります。今年は、それがないので助かります。そして、いつもの年だと、霜除けストーブを出してきて、ビニールハウスの中に植えたトマトやキュウリの苗が霜にやられないようにします。
 ところが、今年は、アルバイトの人たちが本職が忙しくて、なかなかこっちを手伝ってもらえない。天候も不順で、春なのに穏やかな気候にならなくて、植物の成長が進まない。この2つのマイナス要因のおかげで、年間の栽培スケジュールが十日も遅れてしまいました。
 スケジュールが遅れているために、キュウリの苗をまだ植えていない。よって、霜除けストーブを出してくる必要がない。本当は、そのヒマがないほど忙しい。トマトの苗は数日前に地面に植えたばかりで、苗が多少余ってしまいました。寒さでだめになった苗は、その余った苗で植え替えることができます。また、別の霜対策としてビニールハウスの設備自体を活用する手もあります。夕暮れ前の午後3時が4時頃にハウスの換気をすべて閉め切って、午後7時近くの日没前までの太陽の陽射しでビニールハウス内の温度を20度以上に上げておき、翌朝空気が冷え込む時に霜が降りないようにすることができます。一時的な蓄熱効果を利用した、お金のかからない方法です。このように、いろんな手を用意したり工夫してあきらめないことが、農業の近代化には必要なのです。
 私の所では、大規模農家が少ないので、みんな小回りが効きます。私も、スケジュールが遅れている関係で、今頃になってお米の種まきを苗箱にして、ビニールハウスの中に苗代を作って、それをやっと昨日完成させました。今年はこの作業を手伝ってくれる人がいないので、一人でやっちゃいました。田植えは、まだ一カ月くらい先です。天候不順だからって悲観する必要はないのかもしれません。ちなみに日中は天気が良くって、雪はさすがにこの時期は降ってきません。