帰宅して、テレビを見て…

 例年よりも低温の毎日のために、植物の苗の生育が遅れているだけかと思ったら、栽培作業自体も大幅に遅れてしまいました。そのことに気づいて、この一週間作業の遅れを取り戻そうと懸命に作業を続けていました。また、他にも個人的に興味のあることがあって、何かを作っていたのですが、そのことについては別の機会に説明します。
 昨日の夕方から夜にかけて、風がおさまって、そよ風くらいだったので、一枚の大きなビニール・シートをハウスのヤネに一人で張ってしまいました。このことで、風さえ無ければ、一人でも十分な作業ができることが再確認できました。あまり良いことでは無いのですが、あたりが暗かったので、高い所にのぼっても怖さをほとんど感じませんでした。プラスチック製の止め具を簡単に取り付けたら、すぐに地上に降りて、安全な場所でビニール・シートが飛ばないようにする作業を続けました。
 暴風とか、洪水とか、津波とかいうものは、大きな自然の力であり、人間がどんなに頑張っても人間の力ではどうにもならないものです。その現場を目撃して初めてわかるものかもしれません。前回の記事で、私はビニール・シートを破損して、お金を損したと書きました。けれども、今一度あの時の圧倒的な風力を思い出すたびに、一枚のビニール資材の損失だけで終わってよかったと安堵しています。
 ところで今日は、朝から天気が何か変でした。朝早くから青空のよい天気でした。例年よりも気温が低かったのはいつも通りでしたが、急に気温が上がってきました。しかし、午前11時を過ぎると、空一面が灰色に曇って、肌寒くなりました。それは、午後から天気が悪くなるという天気予報どおりでした。午後1時半を過ぎると、日が射して再び暖かくなってきましたが、午後2時半を過ぎると空全体が曇って、雪が降り始めて、北から吹きつける吹雪になりました。午後3時を過ぎる頃には、雪も風もやんで、薄日さえ射す穏やかな気候になりました。しかし、午後5時を過ぎると、かなり冷え込んできました。
 実は今日は、地主さんの許可を頂いて、去年まで水田だった所にビニール・ハウスを建てるために、その支柱を刺す地面を深く掘って大きな石を取り除く作業を、新規就農者仲間3人とやっていました。地元の土建屋さんのバックフォーや、地元の農家さんのフロントローダーの重機と一緒になって、農具を取って作業していました。水を含んだ粘土質で足場の悪い地面に足をとられながら、田んぼの中で重機と一緒にガタガタやっていました。そのうち、中部電力のパトロール・カーが電柱の点検に来たので、何かあったのかなと思いましたが、まさか地震があったとは全く気がつきませんでした。
 日が暮れた頃、帰宅してテレビを見て初めて、東北・関東地方で大きな地震があったことを知りました。テレビのどのチャンネルでも、今回の地震の報道を長時間やっているので、かなり大変な事件であることを知りました。でも、私は東京に住んでいる母や妹、群馬に住んでいる弟の安否を気遣って電話をする必要は無いと、テレビを見て判断しました。それよりも、別のことが気になりました。軽トラの調子がおかしいので、地元の軽自動車の営業所に電話をしたところ、つながりにくくなっていました。地震に直接関係無い電話なのにどうしたんだろう。おそらく、家族や親戚などの安否状況を確認したいという電話が全国あちこちで多いせいなのかな、と思いました。